プレゼント オレ日記 2007年12月
素敵な画像でシャドーセックス。今夜もセックスマイセルフ。
■回覧板
サラ、ファイン サラファイン
■画像がない日記はタイトルの前に▼マークが付いてます。画像探すのめんどい時です。

■あ、おひさしぶりです。

スポンサーサイト 


上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。




[ --/--/-- --:-- ] スポンサー広告 | トラックバック(-) | コメント(-)

■メリークリスマス 


カタタタタタタタタ

ねぇ洋子見て見て、緒方さんったらもの凄いスピードでキーボード叩いてるわ。何をそんなに急いでるのかしら? あら、今度はもの凄いスピードでバックスペースキーを叩いてるわ。きっと半角/全角キーを押し忘れて英語で入力されてたのね。

カタタタタタタタタ

ねぇ洋子見て見て、緒方さんったら今度はもの凄いスピードでコピーしようとしているわ。コピー機がウォームアップ中なのに、もの凄いスピードでスタートボタンを連打しているわ。1秒間に13…いや14回、連打スピードで毛利名人に肩を並べたわ。

カタタタタタタタタ

ねぇ洋子見て見て、緒方さんったらエレベーターの呼ボタンをもの凄いスピードで連打しているわ。ここは16階で、エレベーターは2階、しかもエレベーターは2階で開いてる状態なのよ。1秒間に13…いや14回、え…? 15…ま…まだスピードが上昇している…ッッ! 

じゅ…16回だと…ッッ! 高橋名人と並んだというのか!? チッ、このスカウター壊れてやがる!! ボンッ!!!!!!

「お前のスカウターは旧式だからな、私が調べてやろう」

庶務課の和美さんッッ!!

「17…18…な、何? 私のも故障か!?」

ボムッ!!!!!!!!

よ、洋子見て見て! エレベーターの呼ボタンから火が!! このエレベーターは某S社のエレベーターといえども、あの呼ボタンは1200連打/秒に耐えうる設計がされているはずだぞ!

「ヤツの戦闘力はそれを超えるんだろ、単純な計算だ」

総務部の美奈子さんッッ!!

「お前のスカウターは旧式だからな、私が調べてやろう」


「7000…8000…バカなッッ!!」


******


ブルマ「この3000くらいのところに250ってのがいるわよ」

クリリン「分かった 天津飯さんだ」

ブルマ「あっちに、177…」

亀仙人「とするとヤムチャかの…」

ブルマ「さ…329、凄いわよ…!! 誰!?」

亀仙人「ピッコロしかおらんじゃろ…」

ブルマ「たぶん孫くんだと思うけど、17000…19000…21000…」

ボンッッ!!!!!!


******


「21000だと…ッッ!?」

ボンッッ!!!!!!

美奈子さん大丈夫!? 美奈子さん(40)大丈夫!?



「No, this is a pen.」

人事部の恵美さん!!


******


俺は緒方幸一。入社2年目の営業マンだ。

高校・大学を通信教育で卒業し、通信面接でこの会社に入社した。朝は始発電車で通信出勤し、タイムカードを刻印するとすぐに外回りの日々。夏の厳しい日差しの中でも、風の強い日も、雨が降りしきる日も、豆が降りしきる日も、靴底をすり減らしながら一般家庭に弊社の商品を勧め回る。

このご時世だ、訪問販売にドアを開けて話を聞いてくれる人は少ない。まるで腫れ物に触るがの如く、インターホン越しに断られて終わりだ。しかしそれが営業だ、断られても断られても挫けずにひたすら訪問する。営業マンは数字を残すしか道はないのだから。

その苦労が報われたのか、入社2年目で全営業部のトップセールスマンになる事が出来た。入社当初は右も左もわからず、全営業部で2億と425番目だった。それがその夏に48番目となり、秋には92番目に落ち込んだのだが、冬には48番目になる事が出来た。

2年目の春には「26番になれる素質を持っている」と上司に太鼓判を押されていたのだが、結果は35番目だった。その反省を生かし、今年の夏は22番を目標に死ぬ気で頑張った結果15番になれた。そして秋には諸事情で2億と926番目になったのだが、2億と927番目の先輩に励まされ、この冬ついにトップへと辿り着いた。

この会社では、やわらかい物を中心に販売している。この冬に新商品として販売された物は、とてもやわらかくて良く売れた。前回の新商品を超えるやわらかさだった。今回の新商品は予想以上にやわらかく、そしてとてもやわらかい。その上、どことなくやわらかくも、過度にやわらか過ぎず、それでいてやわらかい。お客さんもそのやわらかさを気に入ってくれた様だ。

そんなやわらかい物を1日中営業活動し、会社に戻るのは18時過ぎ、それからデスクワークとして伝票の処理・営業日報の作成・そして何かをコピーする。何かを毎日4部コピーする。火・木・土だけ5部コピーする。すると時計の針はいつも午前様。

終電の時間はとっくに過ぎているので、タクシーに乗って帰る。ここから滋賀県までタクシーで帰る。タクシーの助手席に乗って滋賀県まで帰る。そしてまた始発電車でここまで出勤する。勤務地の滋賀県を佐賀県と聞き間違えてアパートを借りたのが災いだった。

しかしそんな生活に1度も文句を言った事はない。入社して以来、無遅刻・無欠勤・無農薬を保っている。しかも無香料だ。それだけ仕事に対して情熱を感じている。男は働いてナンボの人種なのだ。働かない奴は男ではないと思っている。でも決して女でもない。つまり働かない奴も男だ。

だけど、だけど今日だけは急いでいる。さっきからエレベーターの呼ボタンを連打しているのだが、一向にエレベーターは2階で開いたままだ。こんなに急いているというのに、こんなに急いでいるというのにエレベーターはずっと2階のままだ。業者の仕業か、引っ越し系の業者の仕業か。だからゾウさんは嫌いなんだ。


******


俺を支えてくれる者。それは愛する彼女。

どんなに疲れていても、どんなに苦しい状況になっても、彼女の顔を思い出すと力が溢れてくる。俺が体力の限界に達した時、何かに負けそうになった時、そんな時は彼女の顔が浮かんでくる。綺麗な艶やかな髪の毛、大きな愛らしい瞳、小さくて可愛らしい唇、脳裏に浮かぶ彼女はいつも笑顔で俺を励ましてくれる。「ドンマイケル」と。

彼女と知り合ったのは3ヶ月前。ハンゲームのチャットで知り合った。初心者で右も左もわからない俺に対し、彼女は優しく話しかけてくれたのだ。「アバター買ってくれたらエロぃ写メぁげるょ」と。その瞬間、俺のハートに電気が走った。そして俺はハンコインを大量購入した、即。


******


今日はクリスマス。街は白くその姿を染め、煌びやかな照明と愉快な音楽に包まれている。手を繋いで歩いているカップルは幸せそうに、仕事帰りのサラリーマンはコートの襟を立て、寒さに肩をすぼめ、それでもクリスマスのムードにどこか癒され、足早に歩を進める。

今日はクリスマス。初めて彼女に逢える。

未だ見ぬ彼女。その姿はアバターでしか知らない。だから俺を励ます彼女の姿もアバターだ。ちなみにエロぃ写メは「恥ずかしぃ」らしくて貰えなかった。でも俺はそんな照れ屋な彼女が大好きで仕方がない。心の底から大好きなのだ。

いつもなら真夜中になるデスクワークも、今日だけはもの凄いスピードで終わらせる事が出来た。きっと彼女に対する溢れる思いが俺にエネルギーをくれたのだろう。「逢いたい」から「逢える」に変わる日、それが今夜のクリスマス。21時に鳥栖の工業団地で彼女と待ち合わせ。

それにしてもエレベーターが2階から動かない。うーん。


******


「おーい、緒方くん!」

あ、お疲れ様です! 商品開発部の鴨川部長!(うわぁ…早く帰りたいのに…)

「いやぁ頑張ってるねぇ、全営業部でトップの成績を収めるとはやるじゃないか」

いやいや、これもあの様な素晴らしい商品を開発してくれた鴨川部長のおかげですよ!

「大変だったのだよ緒方くん、今回の新商品は。あのやわらかさがどうしても出せなくてねぇ、企画当時はあれ以上のやわらかさを計画していたのだが、やっぱりそれは机上論でねぇ、実際に開発に取り掛かってみると、なかなかイメージ通りのやわらかさが出せなかったのだよ。試作品も結構なやわらかさだったのだが、やっぱり求めているやわらかさとはやわらかさが違ってねぇ、やわらかいけれどもやわらかくないというか、やわらかざるを得ない企画だったものでねぇ、やわらかさの中のやわらかさというか、つまり男の中の男みたいな、やわらかさの中のやわらかさが上手く表現出来なかったのだよ」

(うわ、いつもの長話が始まったよ…)

「いや、それでも他社に引けを取らないやわらかさだったのだよ。当社比4倍のやわらかさだったのだよ。だけれど一部からやわらかくないという声が上がってねぇ、百歩譲ってやわらかいとしたとしても温かくないという声も上がってねぇ、やわらかいだけではやわらか商戦に勝てないという事実に気付いたのだよ。私自身もやわらかいという現状に甘えていたのだよ。やわらかいだけじゃこの時代を生きていけないのだよ。今がもしも戦国時代ならば、やわらかいだけじゃ敵の奇襲に遭ってしまうところだったのだよ」

そ、そうですか。

「それにしても緒方くん、今日はクリスマスだねぇ。クリスマスといえばねぇ、私が高校時代の頃かな、もう数十年前の話になってしまうけれども今でも思い出すよ。あれは初めて出来た彼女だったよ、まだ女の体すら知らない青春真っ盛りの時代で、毎日部活で野球に明け暮れていた純粋な少年だったよ。あれは夏の日だったかなぁ、カラスの鳴き声が練習の終わりをお知らせし、私は下級生だったからねぇ、練習後にグラウンドの整備やボール磨きをやっていたのだよ」

(早くエレベーター来い…)

「それを見ていたマネージャーがねぇ、泥まみれの私に近寄って来て私を誘ったのだよ。何と彼女は通常3万円のところを5千円で良いと言ってくれたのだよ。そして2人は誰もいない部室で抱き合ったのだよ。彼女はさっさとセーラー服を脱ぐと、下着だけの状態で私の股間に手を伸ばしてきたのだよ。私はそれまで女の体に触れた事すらなかったものでねぇ、緊張のあまり私の股間のバットは少年野球のバットになってたのだよ。軟式だったのだよ。硬式野球をしていたのに軟式だったのだよ」

そ、そうですか。

「すると彼女は私の手を取り、ブラジャーを外し、その手を露わになった自分の胸に押し当ててねぇ、何とも例え様のないやわらかさだったのだよ。しかし今回の新商品の方がやわらかいのだよ。すると生まれて初めて触った女体のやわらかさにねぇ、軟式が硬式に変わったのだよ。例えるならば軟式が硬式に変わったのだよ。そして彼女はその硬式バットを公式に咥えたのだよ」

(やばい、もうこんな時間だ…)

「そのうちに私も羞恥心を忘れる様になってねぇ、彼女の乳房を舐めまわしたのだよ。舐めまわしたというか、舐めくりまわしたのだよ。だけどキスだけはさせてくれなかったのだよ。それだけは彼女の譲れない領域だったのだよ。すると私もねぇ、乳房だけを舐めくりまわすのに物足らずねぇ、彼女の下半身に手を伸ばしたのだよ。彼女のパンティーの上から触ったのだよ。触ったというか、触くりまわしたのだよ」

(やばい、急がなきゃ間に合わない…)

「パンティーの上から触った下半身はねぇ、すでに湿っていたのだよ。実家のコタツの敷布団くらい湿っていたのだよ。そして私は彼女のパンティーを下ろし、震える指で彼女のオープンな秘部に触れてみたところ、彼女は既にドバドバだったのだよ。ドバドバどころか、ドュビドュバだったのだよ。理科室の水道ぐらい勢い良くドュビドュバだったのだよ」

そ、そうですか。

「しかしそこで時間が5分前となったので、追加で5千円払ったのだよ。小銭で5千円払ったのだよ。すると彼女は私の顔の上に跨り、私は生まれて初めて女性の神秘を拝む事が出来たのだよ。それが私のクリトリスの思い出なのだよ。酸っぱかったのだよ。そして今日はクリスマスなのだよ」

そうですよ! 今日はクリスマスですよ!(俺の都合にも気付いてくれ!)

「それにしてもあれだな緒方くんよ。昨日のクリスマスマイブに、エロい動画をダウンロードしてたのだよ。いつもなら瞬殺でダウンロード出来るのだけれども、この日はやたらと重いのだよ。お前らクリスマスの聖なるイブに、何をエロい動画なんてダウンロードしてんだよと。お前らクリスマスの性なるイブに他にする事ないのかと」

そ、そうですよね。

「だいたい何だよクリスマスって。お前ら全員セックスばかりしやがって、サックス吹きながらソックスだけ履いてセックスしやがって。全員避妊に失敗しやがれ、コンドーム売り切れろ。お前らの息子全員同級生になれ。お前らの息子全員同じクラスになれ」

(やばい、彼女に逢えない…)

「だいたい何だよクリスマスイブって。何で24日なんだよクリスマスイブ。24日がクリスマスイブなのに給料日は25日なのだよ。24日にお金使うのに25日が給料日なのだよ。23日がクリスマスイブだとしても25日が給料日なのだよ。26日がクリスマスイブならば25日が給料日なのだよ。26日がクリスマスイブだとしても25日の給料はハンコインを買ったカードの支払いに充てるのだよ」

(彼女の笑顔が夜空に浮かぶ…アバターだけども…)

「それからそれから…」




ネカマだとも知らずに

部長の話はいつも長い。みなさん、メリークリスマス。



スポンサーサイト
[ 2007/12/25 06:31 ] ■画像 | トラックバック(-) | CM(3)

■めっちゃエロい動画 


人を簡単に信じちゃいけないっ!!

こ、こんな動画が電波上に放置されてていいのかジャパン!?

0分54秒あたりからたまらんのですけど!!

今でこそインターネットは生活の一部となり、簡単にエロい動画が見れるようになりました。誰もがちょっくら検索してダウンロードするだけでエロい動画を好きな時に好きなだけ、もといチンコが擦り切れるまで観賞出来る時代です。

性少年でお馴染みの僕が青少年だった頃は、エロい雑誌を買うことは困難な行為でした。とても恥ずかしい行為でした。だから書店やコンビニのエロい雑誌コーナーの前を何往復も素通りし、表紙のエロい裸を脳裏に焼き付けていたものです。

それか国道沿いに設置されていた銀色のエロい自動販売機。表面に銀紙のようなものが貼ってあり、昼間は太陽光が反射して何を販売しているのかわかりません。しかし一転夜になると、銀紙の効果は消え、中で販売している商品が見えるのです。その中にはもちろんエロい雑誌も販売してありました。

しかし当時の僕たちにエロい雑誌は高く、銀色の自動販売機で買うことすら出来ませんでした。だから僕は公園や空き地に落ちているエロい雑誌を拾っていたのですが、雨に濡れてページがひっついていたり、雨じゃない白い液体でページがひっついていたり

続きはWEBで。




[ 2007/12/20 16:12 ] ■画像 | トラックバック(-) | CM(12)

■おっちょこちょいな彼氏 


その時、私と彼氏は、海にいた。

それぞれ違う仕事をして、違う生活の中、休みも違えば、時間帯も違う。だから、だからいつか一緒の休みを作って、流れる時間を忘れ、海に隣接されたログハウスにでも遊びに行けたらいいよねと、約束したのは数年前、そしてやっと訪れた念願の幸せな日。

赤い太陽、白い砂浜、青い海。はしゃぎ回る私達は、まるで鎖を外された子犬。人の目も気にせず、日が沈むのも気にせず、私達は念願の幸せな日を満喫した。彼氏は私に見せたこともない笑顔を見せ、私はきっと彼氏に見せたことのない笑顔をしていただろう。

高校・大学とスポーツをしていた彼氏。そんな彼氏の体力に私が追いつけるわけもなく、泳ぎ始めた彼氏を尻目に、私は先にログハウスに戻り、夕食の用意を始めた。今晩の夕食は、彼の大好きなカレーライス。

玉ねぎ・じゃがいもは適当なサイズに切り、ニンジンは細かく刻み、ペースト状にする。それがニンジン嫌いな彼氏に対する私なりの配慮。手間隙かかるけども、愛する彼の為だと思えば、疲労じゃなくて笑みが出てくる。私にもこんな幸せな日があったっていいよね。

ピー。

炊飯器がご飯の完成をお知らせしてくれたのかと思ったが、その音は炊飯器ではなく、窓の外から聞こえてきた笛の音色だった。きっと下校中の小学生が、暮れる夕日を見つめながら笛を吹いているんだわ。

ああ、キミはハーメルンの笛吹き。この幸せな日が永遠に続くように、ネズミじゃなくって、ふたりの現実やすれ違いの時間を、その透き通った音色で退治してね。

ピー ピピーッ!

どうしたのかしら、今度は激しい音色だわ。あの小学生が犬にでも追われたのかしら。でも良かった、あの子が本当にハーメルンの笛吹きならば、今の音色はきっと約束を破られて怒ったときの音色。物語で子供達が連れ去られたように、私達の幸せも連れ去られるところだったわ。

それにしても彼氏ったら遅いわね。「オレが新鮮な魚介類を取ってくるから、今晩はシーフードカレーな!」なんて大きなこと言ってたから、必死になってるのかしら。それともあの性格だから、街まで行って、スーパーで魚介類を買って誤魔化そうとしてるのかしら。そして「大漁だぜ!やっぱオレスゲー!」なんて嘘を吐くんだわ。

彼氏は本当に負けず嫌いで、いつもすぐにバレる嘘を吐く。イチローがメジャーに行った時なんて、手のひらを自分の腰の位置に当てて「イチローがまだこれくらいの頃、オレがバッティングを教えてたんだぜ!」なんて真顔で言ってさ。イチローの方が年上なのにバカよね。

私が便秘で1週間出てないって話をした時もそう、あの人ったら負けたくないもんだから「オレなんて6年出てないよ!」だなんて、どんな膀胱してんのよ。身体の70パーセントは水分だって言うけれど、残りの30パーセントは便ですか。本当にバカよね。

本人はバレてないと思ってるの、嘘がバレてないと思ってるの。誰だってすぐに嘘だってわかる嘘なのに。だから今回も、スーパーで買ってきた魚介類を、あたかも自分で捕獲したかのような嘘を吐くのよ、バカでしょ。でも嘘を吐いている時の必死な顔も大好きなんだけどね。

ん、何の音かしら。やだ、雨だわ。

流石にちょっと心配になってきたわ。あの人はまだ帰ってこないのかしら。もうどこで何をしてるのよ。カレーもコトコトと音を立てて待っているのに。あの人、ちゃんとケータイを持って行ってるかしら。ちょっと電話してみよう。

「私のおまーもり お花 マーガレッッ♪」

やだ、あの人ったらケータイ忘れてる。カエラが、カエラが目の前で鳴ってる。

もうあの人ったら、本当におっちょこちょいなんだから。いつもそう、この前もケータイと間違えて電話の子機を携帯していたし、ロールキャベツ作るなんて言い出した時も、キャベツとキャベジンを間違えて買ってきたし。今も道に迷って帰ってこれないんじゃないのかしら。まったく、どこのジャスコの鮮魚コーナーに行ってるのよ。

そうしている間にも時計の針は静かに時を刻む。ログハウスの中から聞こえるのは、秒針の音とカレーが煮だった音と、彼女の貧乏揺すりの音。そしてそれを掻き消す程の雨の音がログハウスの外から聞こえていた。

この日は記録的な集中豪雨となった。空からは雷が鳴り響き、海は荒れ、風はログハウスの窓ガラスを激しく揺らした。彼女はベットの上で布団に潜り込み、不安と恐怖から身を守っていたが、昼間の疲れからか、いつの間にか眠りに就いていた。

彼女が目を覚ますと、既に朝だった。昨夜の豪雨はどこかへと消え去り、カーテンを失忘れた窓からは、ポカポカと暖かい日差しが入り込んでいた。しかしまだ彼氏の姿はそこにはなかった。

彼女は化粧もそこそこに、簡単に着替えを済ますとログハウスの外へ出た。昨夜の豪雨の被害からか、外が騒がしかったからだ。

その騒ぎは浜辺から聞こえてきて、彼女は引き込まれるように浜辺へと向かった。そこには数台のパトカーとたくさんの野次馬。地元の漁師達から聞こえてくる話では、どうやら海から溺死体が発見されたらしい。

胸に一抹の不安を覚えた彼女は、興味本位で集まる野次馬を掻き分け、警察の制止も振り切り、青いシートに包まれた溺死体の元へと向かった。そこで複数の警察官に取り押さえられた。

「あたしの、あたしの彼氏が帰ってきてないんです!!」

まだハタチ過ぎの女の子が、昨夜の豪雨の中、ひとりで震えていたのだ。彼女は抑えていた不安を、その場で爆発させて泣き崩れた。

所持品がなく、身元が特定出来ない溺死体に困っていた鑑識は、彼女から聞き出した証言と遺体の一致する部分を感じ、彼女に遺体の確認をさせる事にした。青いブルーシートの顔部分だけを捲り、彼女に見せると、彼女は膝から崩れ落ちた。

その溺死体は彼女の愛する彼氏だったのだ。

彼女は声にならない悲鳴を上げ、呼吸の仕方を忘れかのような嗚咽を続けた。しかし支えてくれる人はそこにいない。あの笛の音は、本当にハーメルンの笛吹きだったのか。

呆然としたままで、流れる涙も拭かず、咳き込み続け、まだ目の前の現実を受け入れられない彼女だったが、鑑識から彼氏の遺品を受け取ると、その表情に不思議と笑みを浮かべた。




何で笛を持っているのよ

もう、おっちょこちょいなんだから。



[ 2007/12/03 02:36 ] ■画像 | トラックバック(-) | CM(5)


上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。