プレゼント オレ日記 2009年07月
素敵な画像でシャドーセックス。今夜もセックスマイセルフ。
■回覧板
サラ、ファイン サラファイン
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■あ、おひさしぶりです。

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■自分時間 


オレの名前は小林辰夫、42歳の双子座。


地方の田舎町で生まれ、高校卒業後、小さな工場に就職した。やがてその工場は不景気により倒産し、工場長の紹介でこの街へやってきた。


その時の貯金を敷金とし、あまり綺麗とは言えないアパートを借りた。新しい職場まで徒歩10分、近所にスーパーもあるし、電車に乗れば東京にも行ける。それでこの家賃は安い。


工場長が紹介してくれた職場は、地場では有名な食品工場。オレはそこでラインの一部となって、毎日ひたすら食品の検品作業をしていた。夏の暑い日も、雨の日も雪の日も、ただひたすら流れてくる食品を検品していた。


手取りも少なく、休みも取れず、連日残業で帰りも遅くなっていたけれど、それはそれで満足していた。会社の倒産を経験すると、働ける場所があるだけラッキーと感じるようになっていた。


そして元号は平成へと変わったが、オレはいつも通り食品を検品していた。給料は変わらないものの、出荷数は増加し、作業は忙しくなる一方だった。そしてある日を境に、ライン作業員として派遣会社からアルバイトが応援にくるようになった。


社長はその派遣会社の営業マン(マンとは言っても女性だが)と愛人関係に陥り、昼だというのにラブホテルへと消えていく毎日。今考えるとそれは営業の罠だったのだろう。社長はその女の言いなりに、どんどん派遣アルバイトを増員していった。


そうするとシワ寄せが来るのが、オレら平社員。福利厚生や賞与を考えると、派遣に切り替えた方が会社にとってメリットがある。そんな事はもちろん知っていたが、社長がその女に尻に敷かれる程ゾッコンだったのは知らなかった。


ある日の朝礼後、社長が手招きをしながらこっちを見ていた。嫌な予感は的中、社長は申し訳なさそうな顔で(もちろん演技で)オレに解雇通告をしてきた。「来月から来なくていいよ。今までお疲れ様」と。なんだこのクソブラックな会社。


先月は、同じライン作業だった三木さんがクビになった。三木さんはオレが唯一頼りにしていた先輩で、お昼もいつも一緒だったし、良く相談にも乗ってくれて本当にお世話になった。だから三木さんがクビになった時はとてもとても寂しかった。


でも三木さんはクビになって当然だと思う。三木さんは人としては良い人なんだけれど、仕事に集中出来ないというか、すぐにサボる癖がある。「お腹が痛い」なんて小学生のような理由で会社を休んだりするし、休憩が終わってもなかなか帰ってこない。


その会社の休憩は昼に1時間、15時から15分の休憩があるのだが、休憩室は別棟にある為に片道5分はかかる。なので3時休憩の場合は往復で10分、つまり休憩室で休憩する時間は5分しかないのだ。


しかし三木さんの休憩に対する概念は、休憩室に入ってから15分。なので行きに5分、そこから15分の休憩、そして帰りに5分、つまり実質25分の休憩を取っているのだ。しかも休憩から戻る時には必ずトイレに行く。そこで大なんてしようものなら、戻ってくるのは15時半を回る事もしばしば。


そうなると面白くないのは他の社員。なんであいつだけ休憩が長いのかと、いつも陰口を叩いていた。やがてその陰口は社長の耳にも伝わり、その件でいつも三木さんは社長に怒られていた。でも三木さんはそれでも休憩は自分時間だった。


解雇通知をされた帰り道、すっかり暮れた空を見上げながら歩いていると、またもや三木さんの事を思い出した。オレと三木さんは使用する駅が同じで、仕事が終わりロッカーで着替えていると「おーい! 駅まで一緒に帰ろうぜ!」と三木さんはいつも声をかけてくれた。


駅までの30分間、三木さんはいつも夢を語っていた。「今の仕事はあくまでも通過点で、単なる準備段階だ。オレは人々に夢を与える仕事に就きたいんだ。人々に夢を与える仕事ってのは素晴らしいぞ。だってオレみたいなダメ人間でも人々を幸せに出来るんだからな」と、三木さんは少年のように瞳を輝かせながら話してくれた。


小林辰夫、42歳。父さん、母さん、この街にもすっかり慣れました。ただひとつ慣れていないのは、まだこの年齢にもなって独身だという事です。でも元気です。でも、とても寂しいです。


職場まで“近かった”アパート。玄関のドアを開けても誰も出迎えてやくれない。オレを待っているのは敷きっぱなしの布団、出しそびれた生ゴミの袋、潰れた発泡酒の空き缶。そして孤独という名の静寂。


今日という日は愚痴のひとつでも言いたい気分だ。しかし愚痴すらこぼせる相手もいない。オレは匿名掲示板で愚痴でもこぼそうと、起動の遅いオンボロパソコンを立ち上げた。ピーガガガガガガ…カッカッ……。


このパソコンは立ち上がるまで数分かかる。こんな安定しない生活じゃ新しいパソコンを買う余裕もないし、パソコンを買うお金があるなら携帯電話の機種変更をしたい。でも機種変更に行くのも恥ずかしい。未だに液晶が緑色の古いタイプだからなぁ。きっと店員に笑われるんだろうなぁ。


ピピピピピ、ピッ、ピッ。


その時、年に数度しか鳴らない携帯電話が鳴った。相手は知らない番号だ。借金の返済は遅れてないし、家賃だってちゃんと支払っている。誰だ、オレに用事がある奴は。普通ならば怖くて出たくないのだが、この日は誰かと話したい気分で、恐れ恐れながらも通話ボタンを押してみた。「もしもし?」


「ああ、小林? ああ、オレだよオレ、三木」


着信の相手は三木さんだった。約1ヶ月ぶりのその声は忘れもしない声で、また今現在、最も求めていた声だった。その時にオレが返した言葉「お久し振りです!」は、きっともの凄いテンションだっただろう。三木さんもビックリしたに違いない。


「ああ、久し振り! お前、まだあの会社勤めてんの?」


流石、三木さん。もの凄いナイスタイミングで電話をかけてくる。いやナイスタイミングもそうだけれども、やっぱり三木さんは自分時間の持ち主だ。今が午前0時だというのも全く気にしていない。流石、三木さんだ。


オレは三木さんにあれからの出来事を全て話した。三木さんがクビになって、派遣会社からアルバイトがたくさん来た事、社長がそこの営業と愛人関係になった事、そしてオレら社員の居場所がなくなった事、そしてオレが今日クビになった事を。


「なんだ、お前プー(無職)なのか!? プーか!」


三木さんは素晴らしい夢を持っている反面、人の不幸が大好きな事をすっかり忘れていた。電話の向こうの三木さんはとても楽しそうに笑っている。周りに誰がいるのかわからないが、電話の向こうで「プーだって!」と仲間内で小馬鹿にしている声が聞こえる。


「おい、プー! お前する事ないならこっちで働け!」


その言葉は、少しふて腐れていたオレの心をストレートに貫いた。会社をクビになり、オレは明日すら見えなかった。正直、死んでやろうともした。しかしその言葉は、あたり一面に広がった暗闇に差し込んだ眩い閃光だったのだ。いや、三木さんの事だから懐中電灯の光くらいか。


「それはどんな仕事ですか?」


オレは精一杯の強がりで仕事内容を聞いた。いやオレだって未来を考えているのですよ、そんなに仕事には困ってないですよと、本当は嬉しくて弾む胸を抑えながら「まぁそんなに言うなら考えてはみますけど」的な対応をしてみた。こんな性格は自分でも大嫌い。


「ああ、人々に夢を与える仕事だよ!」


嬉しそうに言葉を発する三木さん。もちろんこの大不況で職場もない時代、オレは三木さんに甘えて世話になる事は決めていた。しかし心の奥底では三木さんに嫉妬していた。だって三木さんはいつも語っていた夢に辿りつけたのだから。


オレは不幸な人間だ。全世界の不幸を背負って生きているのかも知れない。勤めた会社はどこも倒産し、女の子とお付き合いした事もないし、何ひとつ幸せを感じた事もない。きっとオレはこの広い世界で、たったひとりで生きているんだ。


きっとオレの前世は名前もないような虫で、人間への輪廻転生を願って必死に働いていたのだろう。それを認めた神様が「仕方がない、そんなに人間になりたいならならせてあげる。その代わり、誰にも迷惑かけずにこっそりと生きていくんだよ」と同情に似た憐みで誕生させてくれたのだろう。


そんなオレでも、そんなオレでも誰かを幸せに出来るのかな。誰かをハッピーに出来るのかな。自分自身すら思いきり笑った事がないこのオレが、誰かに笑顔を届けられるのかな。でもそれが出来たのなら、それこそが“生きている”喜びではないか!


「三木さん! 是非働かせてください!」


オレはねじ曲がった性格から生まれた変なプライドも、夢を実現させた三木さんへのくだらない嫉妬もかなぐり捨て、電話越しに三木さんへ頭を下げた。すると三木さんは明日の時間と待ち合わせ場所を指定し「では明日!」と電話を切った。明日とは言ってもあと指定の時間まであと8時間後だ。


濡らしたティッシュのような雲、決して快晴とは呼べない朝9時の空の下。三木さんは15分遅れで待ち合わせ場所に現れた。やっぱり三木さんは自分時間、きっと待ち合わせだった9時に自宅を出たのだろう。流石、三木さん。少しも悪びれた様子はない。


「おはよう、プー! じゃあ行くか!」


三木さんはアメリカ映画に出てくるカウボーイのように親指を突き立てた。三木さんがオレを案内した場所は、テレビや雑誌でしか見た事のない場所だった。普通に生きていれば、オレみたいな人間は一生関わりのない場所だ。そして今気付いたのだが、オレのあだ名がいつの間にか“プー”になっている。だから今からプー(無職)じゃないじゃん。


初めての職場という事もあり、午前中は無我夢中であっという間だった。三木さんに付いていくだけで必死だった。それにしてもこの仕事は素晴らしい。人々がハッピーになっているのを実感する。こんなオレが人々をハッピーにしているのだ。これを素晴らしいと言わずに何を素晴らしいと呼ぶのか!


「じゃあ適当に昼飯食べて、次は13時にここ集合で」


いや初めての職場で適当に昼飯食べてと言われても、これほど困る指示もない。三木さんは道具だけ残し、どこに食堂があるのか教えてもくれずに消えて行った。でもまあ、緊張で腹も減ってないし、変に移動して道に迷ってもいけないし、オレはタバコを吸いながら13時まで待つ事にした。本音を言えば、初日くらい昼飯に誘って欲しかった。


そして13時。やはり三木さんはやって来ない。










件名:ミッキーさんまだですか? プーさんより

流石、三木さん。相変わらず自分時間。



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[ 2009/07/10 01:28 ] ■画像 | トラックバック(-) | CM(5)

■信じたくないもの 


自分の目で見るまで信じない。


自分で感じるまで信じない。
自分で知るまで信じない。


自分で聞くまで信じない。
自分で確認するまで信じない。


人の言葉なんか全てまやかしで
きっと複雑な嘘で組み立てられているから


自分の手で触るまで信じない。
自分の足で調べるまで信じない。


自分で見つめた現実しか信じない。
自分で掴んだ真実しか信じない。


人の言葉なんか全て偽りで
いつも優しさと淡い夢で飾られているから


自分の目で見るまで信じない。
自分の目で見えるまで信じない。


だけど


だけどね








「お前のお父さんは立派だったよ」

それでもまだ信じない。


まだ信じたくない。



[ 2009/07/07 09:55 ] ■画像 | トラックバック(-) | CM(1)

■またいつか必ず出会える 


ずっとあなたが好きでした。
あなたの事を本当に本当に心から愛していました。


いろんな所に行ったよね。
いろんな物を食べたよね。


いろんな物を見つめたよね。
いろんな思い出ばかりだね。


観覧車 名画座 浮かんだ亀。
カレーライス 檸檬リキュール 流れる景色。 


あなたが好きだったピンクの小さい花。


あの時はあなたと一緒になれなかったけど
今度生まれ変わったら一緒になろう。


そう約束したのは100年前。
そう、僕たちは100年前に死んでしまったのです。


火葬場の煙突から流れた僕たちの煙は
原子となり、青く澄み切った空に雲を作りました。


そして雨が降り、僕たちの原子はまたこの地上に舞い落ちました。
輪廻転生、そうして生命は繰り返されるのです。


だから必ずまた出会えるのです。
またあなたに出会うまで僕はそれを繰り返すのです。


僕はあれから、牛として生まれ変わりました。
遠い異国の果ての牧場で生きていました。


残念ながら人間ではなかったけれど
それでもあなたに会えると信じて生きていました。


しかし牛に生まれて7年目の冬に
僕は人間に食べられて死んでしまいました。


そして骨から地面にこぼれた原子により
僕はアブラゼミとして生まれ変わりました。


それは僕にとって初めての羽でした。
これであなたの元まで飛んで行けると喜びました。


しかしアブラゼミに生まれて7日目の朝に
僕は子供に捕まって標本にされてしまいました。


でも僕は大丈夫です。
抜け殻として残った原子が、また僕を転生させてくれるのですから。


それを何度繰り返した事でしょう。
生きたり死んだり、死んだり生きたり。


いつもあなたの事ばかり思い出してしまいます。
でもあの日があるから生きていけるのです。


あなたに会いたい。いつかまた会いたい。
だからあなたに会うまで、僕は生きたり死んだり繰り返すのです。


それを何度繰り返したでしょうか。
ついにあなたを見つけたのです。


あなたは人間として生まれ変わり
あの頃と変わらない笑顔でとても可愛く。


あなたが大好きだったピンクの小さな花。
すっかり咲き乱れる季節になりました。


僕の事を覚えてくれているかな。
あの約束は覚えているかな。


抱きしめてキスをしてあげられないけど
この日があるから生きてこれたのです。






次こそは人間に

だからもう少し待っててね。
あの頃の僕として生まれ変わる日まで。



[ 2009/07/03 10:00 ] ■画像 | トラックバック(-) | CM(8)


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